色見本の種類
それぞれの特徴を活かした使用方法をしましょう。
色見本帳
一般社団法人日本塗料工業会が発行する色見本帳です。
600色以上を収録しており、どのような系統がいいのかを大雑把に絞り込むときに活用できます。
塗料によっては、希望の色が用意されていないものもあるので、あくまで大体のイメージを膨らませるために使用します。
メーカーのカタログ
塗料メーカーが作っているカタログなので、壁に塗った時の発色に近い色がわかります。
時間と共に変色していく性質があるので、有効期限が設定されているのが特徴です。
大体の色味が決まった時に使用していきます。
塗り板
実際に使いたいと決定した塗料をA4サイズに塗ったものです。
塗料と大体の色のイメージが決まった後、最終確認のために作成することがあります。
最も本物のイメージに近いものになります。
依頼をしてから届くまでは1週間程度かかるため、あまりにも多くの種類を注文することは避けましょう。
外壁塗装の色選びのコツ
外壁塗装をする塗料の色選びのコツをお伝えしていきます。
完成後に後悔することがないように、以下の5つのコツを抑えておきましょう。
面積効果を考慮して選ぶ
色見本と実際の塗装の色が異なって見えるのは、「面積効果」が原因です。
面積効果とは、目の錯覚で塗ってある面積によって色が違って見える現象のことを指します。
面積効果により、面積が大きくなると以下のように色の感じ方が変化します。
明度(色の明るさ) | 彩度(色の鮮やかさ) | 色相(色味) | |
---|---|---|---|
明るめの色の場合 | より明るく見える | より鮮やかに見える | より色合いが強調される |
暗めの色の場合 | より暗く見える | くすんで見える | より色合いが強調される |
ゆえに、明るめの色を選ぶ際は希望よりも少し暗め、暗めの色を選ぶ時は希望よりも少し明るめの色を選ぶと良いでしょう。
ただし、選ぶ色によって感じ方や見え方は異なります。
色に細心の注意を払う場合は、塗り板でしっかりと確認してから色を決定するようにしてくださいね。
色選びや確認は太陽光の下で行う
色は、屋内で蛍光灯の下で見たときと、太陽光の下で見たときとでは見え方が異なります。
これは、光源色という光源が発する光の波長が異なることが原因です。
そのため、色選びの作業は太陽光の下ですることをおすすめします。
さらに、直射日光ではなく自然な光が当たる位置で確認するとなお良いです。
街並みとの調和を考慮する
色選びの際はご自身が好きな色を選ぶのが一番良いですが、周囲の住宅から浮かないデザインにする必要があります。
景観を損なうような色を選んでしまうと、トラブルの原因になる可能性もあります。
周囲に住む人が不快な思いをしないような色選びをしましょう。
実際の住宅も見てみる
色見本はもちろんのこと、実際の住宅も見ておくことをおすすめします。
ご希望の色味に近い色の住宅を探し、その住宅を参考に塗料の色を探していきましょう。
業者に住宅の写真を見せれば、近い色を教えてくれることもあります。
ネットにもたくさん画像がアップされていますので、色選びの際は活用しましょう。
また、塗装ができないアルミの窓枠などとの色合いも考慮しておく必要があります。
こちらも、実際の建物を参考にするとミスマッチが起きにくいでしょう。
つやの有無による仕上がりの違いを知っておく
同じ色の塗料でも、つやがある壁とつやを消した壁では感じる色が異なります。
塗り板でつやの有無による違いも比較できますので、忘れずにチェックしておきましょう。
外壁塗装で使用する色の特徴
住宅は、色によって印象が左右されます。
よく選ばれている色の印象やメリット・デメリットを一覧にしました。
ベージュ系
・一番人気の色で汚れが目立ちにくい
・優しいイメージ、可愛らしい印象
・全体を同じ入りで塗るとのっぺりとした印象になってしまう
ホワイト系
・どんな色とも相性がよく、失敗が少ない
・周囲の建物によっては目立って浮いてしまう
・色あせしにくいが、汚れが目立つ
グレー系・ブラック系
・汚れが目立ちにくく清潔感がある
・落ち着いた雰囲気で高級感が出る
・どの色とも相性が良い
ブラウン系
・暖かさや安心感のある印象
・色の濃さによって可愛らしくすることも可能
・汚れが目立ちにくい
他にも、ピンクやパープル、ブルーやグリーンなどの色を選ばれる人もいます。
これらの色は周囲から浮いてしまう可能性があるので、色味を十分に吟味してくださいね。